なろう系とは?意味と定番テンプレ一覧、長いタイトルの付け方と書き方

なろう系とは、小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を集めた作品に多い型をそなえた小説のことです。異世界への転生や転移、主人公が最初から強いチート、追放からの逆転などが代表的な型で、今ではなろう以外のサイトや書籍、アニメの作品にも使われる言葉になっています。

この記事は、なろう系を書きたい人に向けてまとめました。意味と生まれた背景を短く押さえたあと、定番テンプレの一覧、長いタイトルの付け方、1話の長さと改行、テンプレの外し方の順に進みます。

ポイント

  1. なろう系はジャンル名というより、読者が気持ちよく読める型の集まり
  2. 型ごとに、読者が期待する気持ちよさがはっきり決まっている
  3. 長いタイトルは「あらすじの一行目」として読まれる
  4. テンプレは外すために知っておくと強い

なろう系の意味と生まれた背景

「小説家になろう」は2004年に始まった小説投稿サイトです。誰でも無料で連載でき、読者はブックマークや評価で応援します。ランキングの上位に入るほど読まれやすくなるため、短い時間で多くの読者をつかむ型が自然と磨かれていきました。

2010年代に入ると、なろうの人気作が次々に書籍化・アニメ化され、それらに共通する型をまとめて「なろう系」と呼ぶようになります。もとは揶揄をこめた呼び方として使われることもありましたが、今では「こういう型の物語」を指すふつうの言葉として広く使われています。

なろう系の土台にあるのは、読者のストレスを長引かせないという考え方です。主人公が理不尽な目にあっても、すぐに逆転の糸口が見える。この「気持ちよさの約束」が、どの型にも共通しています。

定番テンプレ一覧

型 どんな話か 読者が期待する気持ちよさ よく付くタグ
異世界転生 死んで別の世界に生まれ変わる 前世の知識で新しい人生をやり直せる 異世界転生・転生
異世界転移 今の姿のまま別の世界へ移る 現代の常識が武器になる 異世界転移・召喚
チート 主人公が最初から特別な力を持つ 強さで周りを驚かせる チート・最強・無双
追放ざまぁ パーティや家から追い出された主人公が成功し、追い出した側が後悔する 見下した相手が報いを受ける 追放・ざまぁ
悪役令嬢 乙女ゲームの悪役令嬢に転生し、破滅を避けようとする 決まった運命をひっくり返す 悪役令嬢・婚約破棄・乙女ゲーム
婚約破棄 夜会で婚約を破棄されたヒロインが、もっといい相手や居場所を見つける 理不尽な仕打ちからの逆転 婚約破棄・溺愛
スローライフ 戦いから離れて、田舎で畑や店をのんびり営む 争いのない穏やかな毎日 スローライフ・のんびり
成り上がり 低い身分や弱い立場から、少しずつ上に上がっていく 努力が目に見えて報われる 成り上がり・下剋上
内政・領地経営 現代の知識で村や領地を豊かにする 自分の工夫で世界が良くなる 内政・領地経営

一つの作品が一つの型だけでできていることはまれです。「異世界転生+チート+スローライフ」のように、二つ三つを組み合わせるのがふつうです。

長いタイトルの付け方

なろう系の特徴として、いちばん目につくのが長いタイトルです。ランキングや検索結果に並んだとき、タイトルしか見てもらえないからです。長いタイトルは、あらすじの一行目の役目をしています。

付け方には型があります。

  1. 主人公の立場を書く。 「追放された」「悪役令嬢に転生した」「スキルが外れだった」など、出発点の不利をはっきりさせます。
  2. 意外な強みや逆転を書く。 「実は最強だった」「土いじりしかできないのに」など、出発点とのずれを見せます。
  3. 読者の期待する結末を匂わせる。 「今さら戻ってこいと言われてももう遅い」のように、ざまぁや溺愛など読みたい気持ちよさを予告します。

例:『黒魔法使いと言われましたが、得意なのは土掘りだけです』 これはTypeTakのWeb小説講座の作品のタイトルです。「黒魔法使いと言われた」で出発点を、「得意なのは土掘りだけ」で意外なずれを見せています。

長くても読みやすくするには、句読点や「〜が」「〜のに」でリズムを作り、一息で読める長さに収めます。

1話の長さと改行

1話の長さ

なろうに文字数の決まりはありませんが、1話あたり2,000〜5,000字くらいがよく見る長さです。スマートフォンで通勤中に一話読み切れる長さだと考えると、目安がつかみやすくなります。毎日更新を続けるなら、少し短めにして回数を稼ぐ書き手も多くいます。

改行と空行

実際のなろう作品を見ると、段落の頭を全角スペースで一字下げ、場面や会話のまとまりごとに空行を入れる書き方が多く見られます。紙の本より空行が多いのは、横書きのスマートフォン画面で目が迷わないようにするためです。

一方で、カクヨムの人気作には空行をほとんど入れない作品もあります。どちらが正しいということはなく、自分の作品の中で書き方をそろえることが大事です。句読点や会話文の書き方は小説の句読点と会話文のルールにまとめています。

1話の終わり方

なろう系では、1話の最後に「次が気になる」引きを置くのが基本です。新しい力に気づいた、思わぬ人物が現れた、追放した側の様子が少し見えた。毎話この小さな引きを置くことで、ブックマークにつながります。

なろう系を書くときのコツ

  1. 最初の1話で型を見せる。 読者はタイトルとあらすじで型を期待して読み始めます。1話目でその型に入らないと、ブラウザバックされてしまいます。
  2. 主人公の不利は短く。 理不尽な場面を長く書くほど、離れる読者が増えます。逆転の糸口は早めに見せます。
  3. 強さの理由を決めておく。 チートや特別なスキルは、何ができて何ができないかを先に決めます。何でもできると緊張がなくなります。
  4. 設定は少しずつ出す。 爵位、魔法の属性、職業やスキルなど、異世界の決まりごとは場面に必要なぶんだけ出します。爵位の順番一覧、魔法の種類と属性一覧、ファンタジーの職業一覧も参考にしてください。
  5. ざまぁは相手の視点を少し入れる。 追放した側が困っていく様子を短く挟むと、ざまぁの気持ちよさが増します。

テンプレの外し方

テンプレをそのまま使うと、ほかの作品と見分けがつかなくなります。かといって全部を外すと、読者が期待した気持ちよさが消えます。おすすめは、一つだけ外すことです。

  • 追放されたのに、追放した側を恨まない主人公
  • チートを持っているのに、それが戦いには役に立たない
  • 悪役令嬢に転生したのに、破滅ルートを受け入れて別の夢を追う
  • スローライフのつもりが、作物のせいで国の争いに巻き込まれる

型の土台は残し、一つだけずらす。これがなろう系で目立つための近道です。

TypeTakでなろう系の連載を続ける

TypeTakは、エージェントと一緒に書くAI執筆エディタです。なろう系の長い連載で、最初に決めた型と設定を最後まで崩さずに書き続けるために使います。

  • 決めたチートの範囲が一か所に残る。 スキルで何ができて何ができないかをワールドに書いておけば、100話目でも1話目と同じ決まりで書けます。
  • 書きながら増えた設定も漏れない。 本文に新しく出てきた国や家、スキルは、TypeTakがまだ整理されていないと知らせ、ボタンを押すとワールドに整理されます。
  • 設定の食い違いを見つける。 フィードバックは画面の本文をワールドの設定と照らし合わせます。できないはずの魔法を主人公が使っていれば、整合性のカードに出てきます。

一行のアイデアから連載を始めるまでの流れは、Web小説講座の第1回で最初から見られます。

よくある質問

なろう系とはどういう意味ですか?

小説投稿サイト「小説家になろう」で人気を集めた作品に多い型をそなえた小説のことです。異世界転生、チート、追放ざまぁ、悪役令嬢、スローライフなどが代表的な型です。

なろう系と異世界ものは同じですか?

重なる部分は大きいですが、同じではありません。異世界ものは舞台の話で、なろう系は読者の気持ちよさを優先する型の話です。現代が舞台のなろう系もあります。

なろう系のタイトルはなぜ長いのですか?

ランキングや検索結果では、タイトルしか見てもらえないことが多いからです。長いタイトルが、主人公の立場と物語の売りを伝えるあらすじの役目をしています。

なろう系の1話は何文字くらいですか?

決まりはありませんが、2,000〜5,000字くらいの作品がよく見られます。スマートフォンで一話を読み切れる長さを目安にするとよいでしょう。

ざまぁとは何ですか?

「ざまあみろ」から来た言葉で、主人公を見下したり追い出したりした相手が、あとで報いを受ける展開を指します。追放ものや婚約破棄ものでよく使われます。

参考資料

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